フジカ ST801

マニユアル一眼レフの傑作

このカメラの発売は1972年(昭和47年)9月である。
調べてみるとニコンF2フォトミックの発売のちょうど1年後である。なぜニコンF2を比較に出すかというと、このST801はニコンF2と機能がまったく一緒だからである。しかも発光ダイオ−ドを採用している点では、ちょうどニコンF2フォトミックSBと同じ機能である。
SBは4年後やっと発売されているからフジのほうがニコンよりも4年も進んでいた事になる。
1/2000秒の採用で機械式である。これを名機と呼んでも差し支えないであろう。

マウントはプラクチカのスクリュ-マウントで、連動爪がついているEBCフジノンの専用レンズ。他社のプラクチカマウントも絞り込み測光で問題なく使えるというスグレモノである。
しかし、当時これだけの機能をもってしてもそれほどパッとしなかったのはやはりブランドイメ-ジというものだろう。たしかに耐久性ではニコンに劣るだろうが、フジカというブランドはイメ−ジ的には2流である。しかし価格が安いのだから仕方ないだろう。
ニコンF2フォトミックSBのボディ122,000円に対し、フジカST801は59,800円。ほぼ半額である。

みのかんのST801

このボディは実は2台目である。1台目は低速シャッタ-が不調となり、半年程前に部品取りをしようとしてヤフオクで安いST801を買った。ところがこちらはジャンクではなくて、しかも純正標準マクロレンズ付であった。結局もとのST801が部品取り用となってしまった。
このカメラはお気に入りでよく使っている。ニコンやキヤノンでないところがいいのである。隠れた名機である。
そう思っていると、写真家の飯田鉄氏がこのカメラをよく使っているのを何かで読んで、ますます納得してしまった。やはりわかる人にはわかるのである。
露出計用の電池も現行電池4LR44なので今のところ心配ない。問題なのは純正交換レンズだ。このEBCフジノンは名レンズがそろっているが、いざ買うとなると何故か高価である。ボディよりもレンズのほうが人気があるのだろう。
まぁ手持ちのプラクチカマウントがあるので不自由はしないが。



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